赤眼鏡の囲碁ブログ

全国大会優勝の経験者が書く、級・低段者のための囲碁のブログ

にほんブログ村 その他趣味ブログ 囲碁へ
にほんブログ村

置き碁解説5-5

こんにちは。赤眼鏡です。


早速解説です。


今回は、上辺のヒラキ(11-三、74)です。
この手は工夫をした手ですが、少々イマイチでした。

通常はこのように打つところです。
これならば地を確実に稼ぐことができます。
しかし、白に押されてしまうと右辺の白模様が拡大してしまいます。
黒はこの展開を嫌いました。

仮に白が一個前の図と同じように右辺の白模様を拡大するのなら、黒は消しに行きます。
黒は一個前の図よりもこの図の方が良いという判断です。

そして、白が13-三(75)と地を得するのならば、黒は11-五(76)で右辺の白模様が消えます。
ここまでは良かったのですが、白から13-二(77)が効いてしまうのが黒にとってつらいところでした。
なぜなら、白は77が効くと上辺が荒らしやすくなるからです。

黒が仮に手を抜くと白4がいい手になってしまいます。

黒も取られないように抵抗をしますが、白10まででコウになってしまいます。

途中、黒7と変化をすると取られてしまいます。


次回は、白は上辺をどのように荒らしたのかについて解説します。

置き碁解説5-4

こんにちは。赤眼鏡です。


早速解説です。


今回は58手目です。
この手は面白い手です。

通常はこのように外を固めないように打つと思います。
後に、15-五のキリを狙います。
もちろんこれが普通であり、最善のような気もします。
しかし、黒は後手を引くことを嫌いました。

黒は58,60と打つことで先手で右上の隅を守り、左上の大場に回りました。
白としても右辺の模様が拡大したので不満はありません。
この分かれは互角だと思います。


このように自分の個性を出しながら柔軟に打つことは、囲碁のだいご味でもあります。
置き碁を打つと、このように下手が自由な発想で打ってくれるので、上手としても非常に勉強になります。

蛇足ですが白60で手を抜くと、このようにはねられます。
白は二目の頭をはねられているので、つらいです。

置き碁解説5-3

こんにちは。赤眼鏡です。


早速解説です。


前回に引き続き、右下の変化についてです。
黒22はいい手です。

白は単純につないでしまうと黒に取られてしまいます。

そこで、白23、黒24を交換してから白25とつなぐのがいい手です。

この交換があることで、白31が効くようになります。
これにより、黒も簡単には攻め合いに勝つことができません。

少し戻って、黒30ではつなぐ前に18-十二のマガリは打ちたかったです。
白が受けてくれるなら、黒は外側に傷をつけることができます。
実践との差は案外大きいように思えます。

実践はコウになりました。
ここで、黒は黒38という絶好のコウザイがあったので、コウに勝つことができました。

白はコウザイが無いので右上を打ちました。
黒は構わずコウを解消して、白は右上を連打します。
結果は互角か、黒は味の悪さがなくなったので黒が打ちやすくなったように思えます。


右下は変化が複雑で難しかったかもしれません。
しかし、一つずつ考えていくと理解ができたと思います。
この理解を一人でできるようになると、強くなっていくので頑張っていきましょう。